育て方

リコリスの上手な育て方

リコリスの上手な育て方について紹介します。

リコリス球根の植え付け

苗が到着したら…(植え付け)

AGSでは9月頃からご注文いただいたリコリス球根の出荷を始めます。お手元に球根が届いたら、早めに植え付けてください。地植え、鉢植えいずれの場合も、ネームプレートを刺しておくと、品種が分からなくなることを防げます。

早春出葉型リコリス球根

秋出葉型リコリス球根

地植えの場合

地植えの場合、水はけさえ悪くなければどこでもよく育ちますが、葉のある季節に日が当たる場所を選んでください(逆に葉のない季節の日当りを気にする必要はないので、落葉樹の下などでも構いません)。

1. 根が深く伸びるので、深めに耕します。腐葉土を混ぜると、生育が良くなります。

2. 球根の頭が隠れるくらいの深さに植え付けます。複数個植える場合は、直径4cmの球根で15〜20cm間隔を目安に植え付けてください。

3. 植え付け時に球根が乾いているようであれば、植え付け直後に水をたっぷりやります。
※注意:植え付け直後には肥料をあげないで下さい。

鉢植えの場合

根が深く伸びるので、大きな鉢かプランターにまとめ植えをすると良いでしょう。

1. 鉢の底にゴロ土などを敷き、腐葉土を混ぜた水はけの良い用土を入れます(固まりにくい団粒構造の培養土でも大丈夫です)。

2. 球根の頭がぎりぎり土に隠れるくらいの深さで植え付けます。複数個を植える場合は、球根2個分くらいの間隔をあけて植え付けます。

3. 植え付け時に球根が乾いているようであれば、植え付け直後に水をたっぷりやります。
※注意:植え付け直後には肥料をあげないで下さい。

植え付け後〜出葉期のお手入れ

地植えの場合

極端に乾燥する場所でない限り、水やりの必要はありません。それほど神経質になる必要はありせんが、雑草を適度に取り除いておくと、葉の緑や花芽が上がってきた時の変化を楽しめます。

鉢植えの場合

水をあげすぎると球根が腐ってしまうおそれがあります。若干乾かし気味に管理してください。また、夏場は強い日差しを避けてください。

ポイント

品種によってリコリスの葉が横に垂れるもの、直立するもの、半直立のものなどがあります。密植や積雪によって葉が倒れてしまっても、光合成により養分を作り出し球根に蓄えているので、見苦しく感じても切らないでそのままにしておき、大方黄変したら刈り取るようにしてください。冬に積雪が多い場所などは、葉の光合成が妨げられるおそれがあるので、こまめに雪を取り払うか、春出葉型の品種を選ぶのが得策です。

肥料について

特に施肥せずとも育ちますが、生育が思わしくない場合は葉の出ている時期に肥料をあげます。秋出葉型品種には秋から冬に、早春出葉型品種は早春に、リン酸が多めの肥料をあげて下さい。

開花期〜開花後

リコリスは葉が枯れた後しばらくして、地面から突然花芽が上がり、開花期を迎えます(7月後半〜10月初旬頃、品種により異なります)。葉がない、花だけの立ち姿を楽しめるのが、リコリスの特徴であり、魅力の一つです。

冬越しについて

冬季は日当りの良い場所を選び、ひどく凍結しないよう根元を木の葉などで覆っておくと良いでしょう。その場合でも葉は覆わず、日が当たるようにしてください。寒冷地の場合は、雪に葉が覆われて光合成ができず、球根の生育を阻害する要因になります。秋出葉型・冬出葉型の場合は、葉につもった雪を適宜取り除いてください(あらかじめ春出葉型を選ぶのも一つの方法です)。

分球について

球根が混み合って地表に露出するようになってきたら(4~5年に一度)、増え固まった球根を数球ずつに分けてやり、間隔をあけて植え替えると、花立ちが良くなります。時期としては夏の休眠中が適しています。

ポイント

リコリスは年によって咲かなかったり、その翌年には驚くほど花が咲いたり、多少気まぐれなところがあります。花が咲かなかったからと掘り上げたりせず、じっくりと付き合っていきましょう。

病害虫について

スイセンに付くアブの幼虫が球根に寄生すると、食害されることがあります。その場合、時期になっても芽が出てきません。この場合、かなりの致命傷となりますが、球根を掘り上げ被害の及んでいないところまで球根の皮をむき取り(根の出る底の部分は残しておく)再度清潔な用土で植え直すと回復することもあります。また、ハマオモトヨトウが出てきて葉や花を食べることもあります。オルトランなどで駆除してください。

リコリスの生育サイクルと栽培カレンダー

タブレット・スマートフォンの場合は、画像を横にずらしながらご覧ください。