お彼岸ごろに突然土中から花芽を出し、燃えるような赤い花を咲かせる彼岸花(曼珠沙華)。日本の秋の田園風景には欠かせない花ですね。彼岸花(曼珠沙華)は稲作の伝来とともに大陸から日本にもたらされたとそうです。有毒ですが水に浸し毒抜きをすることで食べることもできるので、飢饉の救済植物として全国に広まったという歴史があります。そのため、田んぼのあぜ道に多く見られるのですね。また昨今では観光資源として人の手で植えられ大切に育てられている場所もあります。一面を燃えるような赤色に染め上げてしまう彼岸花は人の心を惹き付けてやみません。秋の行楽にご家族やご友人と彼岸花(曼珠沙華)の名所を訪ねてみませんか?
500万本もの彼岸花(曼珠沙華)が咲き誇る国内有数の群生地。緩やかに蛇行する高麗川が巾着のような地形にみえることから巾着田の名がついた。彼岸花(曼珠沙華)は元々自生していたもの。開花に合わせてイベントも開かれたくさんの観光客で賑わう。
所在地 | 埼玉県日高市高麗本郷125-2(巾着田管理協議会) |
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アクセス | 西武池袋線高麗(こま)駅下車徒歩約15分/JR川越線・八高線高麗川(こまがわ)駅下車徒歩約40分 |
権現堂堤は大正時代から桜の名所として有名でしたが、近年はスイセンやアジサイ、そして彼岸花(曼珠沙華)も植えられ、四季を通じて花を楽しめる名所として親しまれている。平成20年に埼玉県営権現堂公園として整備された。
つつじの名所として知られる塩船観音時と隣接する霞丘陵自然公園。塩船観音時では山門から阿弥陀堂に至る参道脇に彼岸花(曼珠沙華)が咲く。重要文化財に指定された本堂など貴重な文化財も多い。また塩船観音寺に隣接する霞丘陵自然公園には、赤だけでなく白や黄色の彼岸花(曼珠沙華)が入り乱れて咲く群生地がある。
所在地 | 塩船観音寺/東京都青梅市塩船194 霞丘陵自然公園/東京都青梅市塩船 |
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アクセス | 塩船観音寺:JR青梅線河辺駅下車 西東京バス・都バス 塩船観音入り口下車徒歩約10分、または河辺駅より徒歩約35分 |
丹沢大山国定公園の東端、緑豊かな山々に囲まれた関東有数の古刹日向薬師参道入口付近や近隣の集落に彼岸花(曼珠沙華)の群生地が点在する。のどかな里山に彼岸花が咲き乱れる風景は、山の緑と相まって大変に美しい。
養老山に水源を求める津屋川の堤防3kmにわたり、約10万本の彼岸花(曼珠沙華)が咲き乱れる。養老山地を背景に川面に深紅の花が写り込む風景は見事。地元の漁師さんが小舟で漁をすることもあり、タイムスリップしたような景色を楽しめる。
童話「ごんぎつね」の作者・新美南吉のふるさと半田市岩滑地区を流れる矢勝川沿いに地元の人達に育てられた200万本もの彼岸花(曼珠沙華)が咲き乱れる。開花期に合わせて「ごんの秋まつり」が開催される。近くには新美南吉記念館がある。合わせて訪れたい。
「日本の棚田百選」に選ばれている明日香村の稲渕地区では、畦などにたくさんの彼岸花(曼珠沙華)が咲く。開花期に合わせて「彼岸花祭り」が行われる。また日本の中央集権律令国家が誕生した明日香村にはたくさんの史跡があり、歴史探索と共に彼岸花(曼珠沙華)を楽しみたい。
20アールほどの土地に彼岸花(曼珠沙華)が群生する。元は株の数も多くなかったが、地元の方が草刈りなどの整備を行いたくさんの彼岸花が咲くようになった。『週刊 花百科 2004.9.16号』(講談社)で彼岸花の名所全国ベスト10に選ばれた。
「日本の棚田百選」にもえらばれている約400年に築かれたという歴史ある美しい石垣の棚田に、50万本もの彼岸花(曼珠沙華)が咲く。開花に合わせて「棚田inうきは 彼岸花めぐり&ばさら祭」が開催され、地元特産品や探索が楽しめる。
大村湾を見下ろす標高334mの鉢巻山展望所。山頂付近には約100万本の彼岸花(曼珠沙華)が咲き乱れる。赤だけでなく白やクリーム色の彼岸花も多い。開花に合わせて「鉢巻山ひがん花まつり」が開催される。